気象庁は『8月8日16時56分頃の緊急地震速報の過大な震度予想の原因と対処について』下記の通り発表しております。
概要
8月8日16時56分頃の和歌山県北部を震源とする地震に関する緊急地震速報で過大な震度予想をした原因の調査結果と対処についてお知らせします。
東南海ケーブル式海底地震計システムの記録を調査したところ、陸上中継局(静岡県御前崎市)における以下の不具合が原因であると判明しました。
① 海底地震計(三重県南東沖の東南海3)から送られてくるデータに、陸上中継局で時刻を付与する光受信装置の障害のため不正な時刻が付与されました。
② その不正な時刻が付与されたデータが陸上中継局内(データ処理装置)の処理の不具合により大きなノイズとなりました。
これらの結果、このノイズを地震の揺れとして計算に用い、過大な震度予想となりました。
このため、以下のとおり対処しています。
① 障害が発生した光受信装置については、8月9日に代替機との交換を実施し、それ以降、データに付与する時刻の不正は発生していません。
② 時刻が不正なデータの処理の不具合については、1ヶ月程度でソフトウェアの改修を実施します。
③ 他の海底地震計についても同様な障害の発生が否定できないことから、ソフトウェアの改修が終了するまでの間、緊急的な措置として海底地震計のデータ(全5点)の緊急地震速報への利用を停止しています。
なお、ソフトウェア改修が完了し、海底地震計のデータの利用を再開するまでの間、海底地震計の周辺を震源とする地震では、緊急地震速報の発表が2秒から12秒程度遅れる場合があります。今後、緊急地震速報の確実な運用管理と精度向上に努めてまいります。
本文
本文については、下記の「資料全文」をご参照ください。
気象庁平成25年8月21日報道発表資料より