<一般向け緊急地震速報>と<高度利用者向け緊急地震速報>

緊急地震速報の提供開始について
1 緊急地震速報の広く一般への提供と高度利用者向けの提供について
気象庁は、緊急地震速報の広く一般に向けた提供を、10月1日09時から開始しました。
また、平成18年8月から先行的な分野に提供してきた緊急地震速報は、高度利用者向けの緊急地震速報として引き続き提供します。

2 緊急地震速報の発表条件と内容
10月1日以後の緊急地震速報の発表条件と内容は、以下のとおりです。
<一般向け緊急地震速報>
発表条件:地震波が2点以上の地震観測点で観測され、最大震度が5弱以上と推定されたとき。
内容  :地震の発生日時。
      震源の位置。
      震度4以上と推定される地域(全国を約200地域に分割)(※)。

※ 京都府は、「京都府北部」、「京都府南部」の2地域に分割しています。その区分は、注意報・警報の一次細分と同じです。
広く一般に向けた緊急地震速報は、地震観測点近くへの落雷等のノイズによる誤報を防止するため、地震波が2点以上の地震計で観測されたときに発表することとしています。
また、顕著な被害が出始める震度5弱以上と推定されるときに発表することとしていますが、推定震度には震度階級で1程度の誤差があること等から具体的な震度は発表せず、「強い揺れ」と表現することとしています。震度4以上と推定される地域も併せて発表するのは、震度の推定精度から実際には震度5弱以上である可能性があること、断層の破壊が進行して地震の規模が大きくなり、最初に推定した震度より大きくなる可能性があることのふたつの理由によるためです。
なお、大きな揺れの到達予想時刻(猶予時間)については、同じ地域内でも場所によってかなり異なるため、一般向けの緊急地震速報では発表しません。

<高度利用者向け緊急地震速報>
発表条件:地震観測点で100ガル以上の地震波が観測されたとき。
       M:3.5以上、または最大震度3以上と推定されたとき。
内容 ;地震の発生日時。
      震源の位置と深さ、地震の規模(マグニチュード)。
      震度4以上と推定される地域とその地域への大きな揺れの到達時刻の推定値(主要動到達予測時刻)。

高度利用者向けの緊急地震速報は、地震波が新たな観測点に到達するたびに、震源の位置や地震の規模の推定を繰り返し、内容を更新した情報を発表します。
専用端末等を利用する高度利用者向けの情報では、受信者側で受信地点での推定震度と大きな揺れの到達予想時刻を計算して表示することができます。

3 緊急地震速報の入手について
<一般向け緊急地震速報>

広く一般に向けた緊急地震速報は、以下の方法で入手することができます。
① テレビ・ラジオでの放送
準備のできた放送局から順次、テレビ・ラジオで緊急地震速報が放送されます。
なお、緊急地震速報の放送は、自動的にテレビ・ラジオのスイッチが入る緊急警報放送には対応していません。
② 防災行政無線での放送
自治体では、準備の整ったところから総務省消防庁による全国瞬時警報システム(J-ALERT)を用いた防災行政無線による放送が行われる見込みです。
③ 携帯電話による受信
一部の携帯電話会社により、携帯電話への緊急地震速報の配信が計画されています。詳細は携帯電話各社にお問い合わせください。
④ 施設の館内放送等
緊急地震速報の館内放送に対応する施設では、館内で情報を知ることも可能になります。
なお、一般向け緊急地震速報を発表したとき、または観測された最大震度が4以上の地震について、気象庁ホームページに緊急地震速報の発信状況を掲載します。URLは以下のとおりです。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/joho/joho.html
また、一般向け緊急地震速報を発表した地震については、従来から運用している震度情報(「震源・震度に関する情報」、「各地の震度に関する情報」)に、緊急地震速報を発表した旨の付加文を記載します。

<高度利用者向け緊急地震速報>
高度利用者向けの緊急地震速報は、専用端末や、表示ソフトをインストールしたパーソナルコンピューターなどにより、直接受信することができます。専用端末等による受信では、受信機器で受信地点での主要動到達予測時刻や、推定震度を計算して表示することも可能です。高度利用者向けの緊急地震速報を受信するには、緊急地震速報を配信している事業者または気象業務支援センターと契約する必要があります。必要な機器や契約については事業者等にお問い合わせください。
なお、緊急地震速報利用者協議会のホームページ(http://www.eewrk.org/)には、関連事業者を紹介したページがあります。
緊急地震速報の提供や内容について詳しくは、気象庁ホームページをご覧ください。URLは以下のとおりです。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/eew_naiyou.html

緊急地震速報の利用の心得
周囲の状況に応じて あわてずに まず身の安全を確保する!